失敗しない店舗併用住宅の建て方

店舗併用住宅では店舗と住居を一緒に建設できるので「費用が抑えやすい」「通勤時間がかからない」「家事や育児と両立しやすい」などのメリットがありとても魅力的です。

しかし立地や建築費など失敗しないよう知っておかなければならないこともあります。詳しく見ていきましょう。

店舗併用住宅を建てる際の注意点

建てられる地域が限られている

土地には「用途地域」というどこにどのような建物を建てていいかを決める制限があります。「第一種低層住居専用地域」という一般的に住居が並んでいる場所では店舗を建てることはできません。

しかし例外として「住居に付随する店舗、事務所等」であれば建築できる可能性もあります。

その場合のルールとしては以下になります。
・店舗部分の床面積は50㎡以内(約15坪)
・建物の述床面積の2分の1以下であること

一般的に店舗では30坪ほど使われることが多いのでかなり小さめの店舗となってしまいます。

 

そのほか「第二種低層住居専用地域」だと
・2階以下
・床面積が120㎡まで

「第一種中高層住居専用地域」だと
・500㎡以内

といった建築条件があります。

どこでも建てることができるといったわけではないので店舗によってどの土地が適切か判断する必要があります。

プライベートと区別できる間取りにする

店舗と住宅の入り口を別にするなど、お休みの日や、ほかの家族のプライバシーを守る工夫が必要です。

人通りが多い立地だと繁盛しやすいですが、その分、店舗がお休みの日には騒音が気になることもあるので快適に過ごすことができる間取りにする必要があります。

セキュリティの確保

店舗では在庫や現金を管理することになるので、住宅以上にセキュリティに配慮しなければなりません

バックヤードの設置や、金庫、防犯カメラを設置することがセキュリティ対策となります。

集客のためにすること

外から店舗であることがわかる外観混雑具合が見えるようにする駐車場を設ける、といった工夫が必要です。

また、車椅子やベビーカーが通れるようにバリアフリーにした方がよいでしょう。どなたでも入ってもらえる外観、設備、雰囲気作りが大切です。

店舗と住居どちらを優先するかを考える

店舗にとっては大通りや駅の近くなど、人が多く、目立つ場所の方が有利です。しかしそういった土地は、音や防犯面など住宅としては向かないところが多いです。間取りも、限られたスペースで住居と店舗を作るので制限される場合もあります。

店舗重視であれば、大通りに建てて防音対策をしっかりする住居重視であれば、趣味として店舗をだし静か暮らす、といったようにどちらを優先するかを始めに考えておかなければなりません

店舗併用住宅の失敗例

店舗併用住宅の失敗例についてもあらかじめ知っておくとよいでしょう。

移転が難しい

店舗を経営していると状況が変わってくることもあります。経営が困難になったり、規模を広げたくなったり、立地を変えたくなったり、、

テナントであれば移転をすることは容易です。しかし店舗併用住宅だと住宅も兼ねているので簡単に場所を移動することができません。そのため入念な計画が必要となります。

プライベートと区別がしにくい

行きたい時にすぐに行けて、通勤時間もかからない店舗併用住宅ですが、住居と職場があまりに近すぎてプライベートが区別できないことも。

職種にもよりますが「お客様の希望で休日にお店をあけることに、、」なんてこともあるので、できるだけプライベートを区別できるような間取りや環境作りが大切です。

家族や近隣の方への配慮が必要

居酒屋などの飲食店の場合、騒音があるので、家族や近隣の方の迷惑になる可能性もあります。

料理をする際や生ごみの臭いや害虫の問題も注意する必要があります。

店舗併用住宅で住宅ローンは組める?

結論から言えば、住宅ローンを組めるのは住宅部分のみとなっています。

住宅部分には「住宅ローン」、事業部分には「事業融資」と2つのローンを組むこととなります。

ただし例外でこの2つを住宅ローンのみで組める場合もあります。
・店舗部分の床面積が全体の2分の1よりも小さい場合
・店舗部分が自己使用であるもの

この場合のみ、店舗部分も住宅ローンに含めてローンを組むことができます。

住宅ローンを組むことが出来れば住宅ローン控除を受けることが出来ます。しかし控除を受けることが出来るのは「住居部分」のみです。

また控除を受ける際は以下のような条件があるので注意しましょう。
・住宅を所得した日から6ヶ月以内に住み始め、控除を受ける年の12月31日まで住み続けていること
・控除を受ける年の所得金額が3,000万円以下であること
・返済期間が10年以上であること
・床面積の2分の1以上が住居用であること
・合計の床面積が50㎡以上であること

まとめ

とても魅力的な店舗併用住宅ですが、店舗と住居どちらを重視するかによって立地や間取り、様々なことが変わってきます。また、住宅ローンを活用するかによっても規模が違ってきます。

業種や業態を決めてからしっかり設計する必要があるでしょう。失敗しないようにするためにもリサーチをしっかりと行いましょう